化学辞典 第2版 の解説
マーク-フウィンク-桜田の式
マークフウィンクサクラダノシキ
Mark-Houwink-Sakurada equation
線状高分子溶液における極限粘度数[η]と分子量Mの関係を表す式.
[η] = KMa
Kは高分子と溶媒の組合せおよび温度で定まる定数.aの値は,溶液中における高分子鎖の形態を表す.たとえば,高分子が溶液中でランダムコイルの形状をとり,溶媒が高分子コイルの内部を流れない(非素抜き)場合には0.5~0.8を示す.コイルの内部を自由に流れる素抜きの場合には1.0となり,また棒状ポリマーでは2.0である.この式を用いて求めた分子量を粘度平均分子量という.歴史的には,最初にH. Staudinger(シュタウディンガー)が上式でaを1とおいた式,
[η] = KM
を見いだしたので,これをとくにシュタウディンガーの式という.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報