ミサイル関連技術輸出規制体制(読み)ミサイルかんれんぎじゅつゆしゅつきせいたいせい(英語表記)Missile Technology Control Regime; MTCR

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ミサイル関連技術輸出規制体制
ミサイルかんれんぎじゅつゆしゅつきせいたいせい
Missile Technology Control Regime; MTCR

大量破壊兵器不拡散のため,兵器の運搬手段となるミサイルおよび関連汎用品・技術の輸出管理を行なう国際的な体制。1987年にアメリカ合衆国イギリスイタリアカナダドイツ,日本,フランスの主要 7ヵ国(G7)間で設けられた。2016年現在 35ヵ国が参加する。非公式かつ自発的な集まりで,共通ガイドラインや規制品目リストを定め,参加国は国内法令に基づいて輸出管理を実施する。発足当初は核兵器の運搬手段となるミサイルおよび関連汎用品・技術を管理するものだったが,1992年7月に生物兵器化学兵器を含む大量破壊兵器のそれに対象が広げられた。規制品目には,原則輸出禁止であるカテゴリーIとして射程 300km以上,搭載可能重量 500kg以上のミサイル,ロケット無人航空機およびロケットの各段,再突入機,ロケット推進装置,誘導装置などがあり,輸出審査が求められるカテゴリーIIとして推進薬,構造材料,ジェットエンジン加速度計ジャイロスコープ,発射支援装置,誘導関連機器など,または射程 300km以上,搭載可能重量 500kg未満のミサイル,ロケット,無人航空機およびロケットの各段,ロケット推進装置などがある。

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