コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

化学兵器 かがくへいき chemical weapon

6件 の用語解説(化学兵器の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

化学兵器
かがくへいき
chemical weapon

化学反応を利用する兵器。化学兵器は古くから用いられたが,一般的には 20世紀以後に化学工業の発達とともに生まれた毒ガス煙幕焼夷弾枯葉剤などをさす。核兵器とともに大量破壊兵器として,通常兵器から区別されている。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

かがく‐へいき〔クワガク‐〕【化学兵器】

毒ガスなど、化学薬品を使用して作られる兵器の総称。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

化学兵器【かがくへいき】

狭義には毒ガスをさす。広義には化学反応を直接利用する兵器で,普通,火薬類は除く。毒ガス発煙剤,発炎発光剤,焼夷(しょうい)剤などが含まれる。狭義の化学兵器は核兵器生物兵器とともにABC兵器と呼ばれ,非人道視されている。
→関連項目OPCW神経ガスバイナリー兵器

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

かがくへいき【化学兵器 chemical weapon】

一般に人体や有用動物,植物に毒性を示す化学物質を戦争の手段として使用する場合,これを化学兵器といい,化学兵器を使用する戦闘を化学戦という。ここでいう化学物質とは,通常,化学工業によって生産されるものをいい,微生物や有毒動植物から分離した毒物を用いたものは毒素兵器と呼び区別する。また広義には,発煙剤,焼夷剤なども含め化学兵器と呼ぶが,本項目では狭義の化学兵器について述べる。なお,化学物質を気化させガスにして用いるものを一般に毒ガスと呼ぶが,初期の化学兵器の大半は毒ガスであり,現在でも化学兵器を総称して毒ガスと呼ぶこともある。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

かがくへいき【化学兵器】

有毒化学剤、およびこれを使用した兵器。 C 兵器。 → 毒ガス

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

化学兵器
かがくへいき
chemical weapon

敵対する人たちやその生活を支える動植物の生理機能を損傷することを目的として使用される、戦争の道具としての化学物質。放射能兵器や物理的破壊を目的とする火薬、焼夷(しょうい)剤、感染症を引き起こす生物兵器や、他の生物が産生する有害化学物質である毒素兵器とは区別される。第一次世界大戦時、1914年6月、シャンパーニュ戦線でフランス軍が催涙性のブロム酢酸エステルを手榴弾(しゅりゅうだん)に詰めて使用したが、これに対抗して翌1915年4月22日、ドイツ軍が塩素ガスを風上から大量に放射して大量の死傷者を出して以来、窒息性(ホスゲン)、中毒性(青酸)、びらん性(マスタードガス―別名イペリット)に代表される致死性兵器や刺激性(アダムサイト、クロルアセトン―別名CN)毒ガスがエスカレーション的に開発された。これらの効果の残虐性から、第一次世界大戦後、1925年6月17日に大量殺戮(さつりく)兵器としての毒ガス、細菌兵器の使用を禁止するジュネーブ議定書が締結される動機となった。この議定書は第二次世界大戦中、致死効果最強の神経ガス(タブン―別名GA、サリン―別名GB)の使用を許さなかった一因となった。しかし、戦後、致死効果がさらに10倍強いVXが完成、配備されている。
 一方、人道的兵器と称して致死効果が弱く肉体・精神活動を害する催涙剤CSや幻覚剤BZ、LSD25、目標到達前に単独では無害な2成分を混合して有害化するバイナリー・システムの採用によって使用を合理化する傾向も存在する。[和気 朗]

化学兵器の禁止問題

この問題に関する最初の取決めは、1925年6月17日にできたジュネーブ議定書(「窒息性、毒性、またはその他のガス及び細菌学的戦争方法の戦争使用を禁止する議定書」)である。しかし、この議定書は毒ガスの使用を禁止しただけで、開発・製造を放置していた。このため第二次世界大戦後は、同議定書の強化、つまりアメリカ、日本など署名のみで未批准の国の加盟と、製造を含む全面禁止が課題となった。1970年代に入って米ソが化学兵器と生物兵器の切り離しに合意し、1972年4月にまず生物毒素兵器禁止条約が調印されたため、化学兵器の禁止問題が軍縮交渉の一つの焦点として残された。
 その後米ソは共同イニシアティブをとり、二国間交渉に入ったが、禁止対象化学剤の定義や検証規定をめぐり対立し、さらに「新冷戦」とよばれた1980年代の緊張の下では交渉はまったく進展しなかった。その後1985年にソ連にゴルバチョフ書記長が登場し、米ソの歩み寄りがみられるようになってきたが、そのきっかけになったのは、イラン・イラク戦争で化学兵器が使用されたことであった。さらに1991年の湾岸戦争後の査察でイラクが化学兵器を生産していることが判明し、「貧者の核兵器」とされる化学兵器の拡散が冷戦後の脅威として懸念されるようになった。1992年、ジュネーブの軍縮委員会の後身、軍縮会議で、化学兵器禁止条約(「化学兵器の開発、生産、貯蔵、および使用並びに廃棄に関する条約」)が採択され、翌年1月パリで署名のために各国に開放、1997年4月29日、65か国の批准を得て発効した。最大の化学兵器所有国であるロシアも1997年11月5日に批准した。2010年末の加盟国は188か国である。この条約はあらゆる化学兵器を全面的に禁止する徹底した画期的な軍縮条約である。使用については非締約国に対しても、また報復のための使用も含め全面的に禁じられている。化学兵器の所有国は、条約発効後2年以内に廃棄を開始、10年以内に完了しなければならない。老朽・劣化化学兵器、遺棄化学兵器の廃棄も義務づけられる。また加盟国の化学関連産業は規制される化学剤ごとに生産、保有量などを申告し、それを確認する査察等の検証措置を受けるほか、貿易も規制される。条約違反の疑惑がある場合は申立てによる査察も実施される。1997年5月6日より本部の置かれるハーグで締約国会議が開催され、執行理事会、技術事務局を含む化学兵器禁止機関(OPCW)を設置した。[納家政嗣]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

化学兵器の関連キーワード屈地性生物兵器牽用動物選択毒性亜急性毒性試験急性毒性試験コレカルシフェロール当量細胞毒葉酸当量農用動物

今日のキーワード

太陽系外惑星

太陽以外の恒星を回る惑星。その存在を確認する方法として、(1)惑星の重力が引き起こす恒星のわずかなふらつき運動を、ドップラー効果を用いて精密なスペクトル観測により検出する、(2)惑星が恒星の前面を通過...

続きを読む

コトバンク for iPhone

化学兵器の関連情報