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大量破壊兵器 たいりょうはかいへいき weapon of mass destruction; WMD

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

大量破壊兵器
たいりょうはかいへいき
weapon of mass destruction; WMD

核兵器化学兵器生物兵器放射線兵器など,破壊効果がきわめて強大で,効果を一定の対象に限定できない兵器のこと。このことばが一般化したのは核兵器が出現してからのことで,軍縮,軍備規制の交渉では「核兵器およびその他の大量破壊兵器」という表現がよく使われる。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵2015の解説

大量破壊兵器

大規模な破壊、殺傷能力を持つ核・生物・化学兵器の総称。ナイロビダルエスサラームの米大使館爆破テロに使用された強い爆発力を持つ燃料気化型爆弾や大量の通常爆薬(EX:enhanced explosive)の使用を加えたり、「汚い爆弾」の放射性物質を加える場合もある。核・生物・化学兵器の規制には核拡散防止条約(NPT:1970年3月5日発効、2005年8月末時点で189カ国が調印)、包括的核実験禁止条約(CTBT:96年9月採択、調印開始、インドパキスタンなど特定国を含む44カ国の批准で発効予定)、化学兵器禁止条約(CWC:97年4月29日発効)、生物兵器禁止条約(BWC:75年3月26日発効)がある。

(江畑謙介 拓殖大学海外事情研究所客員教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

たいりょうはかい‐へいき〔タイリヤウハクワイ‐〕【大量破壊兵器】

一挙に多数の人間を殺傷する兵器。核兵器化学兵器生物兵器など。WMD(weapons of mass destruction)。→通常兵器ピー‐エス‐アイ(PSI)

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大辞林 第三版の解説

たいりょうはかいへいき【大量破壊兵器】

核兵器・化学兵器・生物兵器のような、大規模な殺傷・破壊能力をもつ兵器。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

大量破壊兵器
たいりょうはかいへいき
weapons of mass destruction

人間を含む生物を大量殺戮(さつりく)する核兵器、放射能兵器、化学兵器、生物兵器および同様な破壊効果をもつ兵器の総称。略称WMD。1998年5月のインド(1974年に初の核実験実施)およびパキスタン両国による相次ぐ核実験や、2006年10月、2009年5月に北朝鮮が核実験を実施したと発表するなど第三世界諸国による大量破壊兵器の開発が大きな問題となっている。
 第三世界諸国がこうした大量破壊兵器開発を進める理由は、アメリカ・イギリス・ロシア・フランス・中国5か国による核独占体制に挑戦するとともに、自国の安全保障を強化しようとするねらいがある。また核兵器そのものも近年製造が容易になったが、化学・生物兵器は「貧者の核兵器」といわれるように、比較的簡単な技術と安価な費用で製造できるうえに核兵器なみの効果を発揮することが軍事立案者に大きな魅力となっている。これに加えて大量破壊兵器は平和利用の副産物という側面をもっているために、その規制がきわめてむずかしいという点がある。つまり核兵器は原子力発電のプルトニウム、化学兵器は農薬、生物兵器は細菌研究の応用によって製造が可能であり、こうした平和利用と軍事利用をどう区別するかはきわめて困難といえる。
 生物兵器、化学兵器の規制については、1975年に発効した生物毒素兵器禁止条約(BTWC)と、1997年に発効した化学兵器禁止条約(CWC)がある。核兵器については、1970年発効の核不拡散条約(NPT)以降、アメリカとソ連(のちロシア)間における戦略兵器制限交渉(SALT)などを経て、現在は包括的核実験禁止条約(CTBT)の成立を目ざしている。
 2001年9月に発生したアメリカの同時多発テロは、もし大量破壊兵器がテロリストの手に渡った場合、それが使用される可能性が十分にあることを知らしめた。さらに、パキスタンの核物理学者アブドゥル・カディル・カーンが関与したとされる「核の闇市場」の存在が発覚、核兵器を用いたテロリズムの脅威が現実味を帯びてきた。こうしたなかで2003年3月、アメリカ、イギリスは、大量破壊兵器を開発しているとしてイラクに対し軍事攻撃を行ったが、その証拠を発見することはできなかった。
 リビアは2003年に大量破壊兵器計画の放棄を宣言したが、イランには依然として核開発疑惑がもたれている。イスラエルは公式には認めていないが、核兵器を保有しているとみられている。
 大量破壊兵器の拡散を根元から封じ込めようとして、アメリカはソ連邦崩壊後、旧ソ連の大量破壊兵器の廃棄と技術者の国外流出を防止するために「米ロ協力的脅威削減計画」(ナン・ルーガー法)の下でロシアに資金援助を行った。
 1999年1月にコーエン米国防長官は、無頼国家やテロリストによる大量破壊兵器を搭載した弾道ミサイルの脅威からアメリカ本土を防衛するために全米ミサイル防衛(NMD)システムの配備計画を表明した。
 2002年9月にはG・W・ブッシュ大統領が先制攻撃や報復などによる「対抗拡散」、外交条約などによる「不拡散」、被害を小さくする能力を維持する「結果管理」を柱とした大量破壊兵器に対する国家戦略を発表している。また同大統領は2003年5月に、大量破壊兵器やその運搬手段の拡散を防止するために、それらを運搬しているとみられる航空機、船舶の臨検を伴う大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)を提唱した。
 さらにオバマ大統領は2009年4月にプラハで「核兵器なき世界」を提唱、2010年3月には核兵器の削減と役割低下を明らかにした。また2010年4月にワシントンで47か国が参加して初の「核安全保障サミット」が開かれ、「核テロは国際社会への大きな脅威である」と宣言するなど、テロリストに核物質が渡ることを防止する国際協力体制作りが進められている。[宮岡千代道]

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