ミザクラ(読み)ミザクラ(その他表記)Prunus pseudocerasus; Chinese cherry

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミザクラ」の意味・わかりやすい解説

ミザクラ(実桜)
ミザクラ
Prunus pseudocerasus; Chinese cherry

バラ科の落葉小高木。シナミザクラカラミザクラともいう。中国原産で日本には明治初めに渡来し,温暖な地方で栽培される。茎は高さ2~3m,根もとから叢生し,よく分枝して込合った樹形をつくる。葉は互生し,倒卵形または倒卵状楕円形,縁に鋭い重鋸歯がある。3月中~下旬,葉に先立って開花し,花は白色または帯紅白色で数個ずつ散形につく。果実梅雨の頃熟し,セイヨウミザクラ (西洋実桜)よりやや小型で,紅色,甘ずっぱい。桜桃は本来,この種類の漢名であるが,日本では別種セイヨウミザクラに対しても使われることが多い。

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関連語 西洋実桜

世界大百科事典(旧版)内のミザクラの言及

【サクランボ(桜坊)】より

…広い意味でのサクランボはサクラ類の果実を総称するが,園芸上では栽培種の果実をサクランボと称している。そのなかで日本の果樹として重要なものはセイヨウミザクラ(甘果オウトウ)P.avium L.(英名sweet cherry)で,サクランボの名称で市販されている果物は大部分が本種である。高さ15~20mになる落葉高木で,春にサクラに似た花を咲かせ,6~7月に果実が成熟する。…

※「ミザクラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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