ミレフィオリ・ガラス(その他表記)millefiori glass

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミレフィオリ・ガラス」の意味・わかりやすい解説

ミレフィオリ・ガラス
millefiori glass

万華ガラスともいう。花型や星型の多彩色な断面をもつガラス棒を細く切断して,粘土型の中にすきまなく並べ,上から雄型をあてがって,高温で焼成融着させて成形し,型をはずして表面を十分に研磨して仕上げる。全体が無数の花文やモザイクを並べたように仕上がるところからこの名称がつけられた。主として前4世紀頃~後1世紀にエジプトで作られた。最近イラクイランで前 15~10世紀の作例が数点出土し,さらに古い伝統をもっていたことが確認された。なおこの技法は 14世紀末にベネチアで再発見され,19世紀なかば特にフランス文鎮に愛用された。

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