ムラサキモメンヅル(読み)ムラサキモメンヅル(その他表記)Astragalus adsurgens

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ムラサキモメンヅル」の意味・わかりやすい解説

ムラサキモメンヅル(紫木綿蔓)
ムラサキモメンヅル
Astragalus adsurgens

マメ科多年草で,アジア東部や北アメリカの亜寒帯に分布する。日本では北海道や中部山岳の高山の砂礫地に生える高山植物で富士山に特に多い。茎は根もとから叢生し,ややつる状に地面をはい,先のほうは斜上する。葉は白緑色,11~21個の小葉から成る奇数羽状複葉で,短柄があり互生する。小葉は長楕円形で先端がわずかにとがる。托葉は卵形膜質で背面はなかば合生する。夏に,葉腋から花柄を出し,その先端に総状花序をなして紫色の蝶形花を多数密生し美しい。莢は細毛がある。

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世界大百科事典(旧版)内のムラサキモメンヅルの言及

【レンゲソウ(蓮華草)】より

…果実は細い円柱形で長さ3.5~4.5cm。ムラサキモメンヅルA.adsurgens Pall.は北海道と本州(中部以北)の高山岩場などに生育する多年草で,高さ10~40cm。7~8月に紅紫色花をつけ,果実はやや膨らんだ狭楕円形で,長さ約1cm。…

※「ムラサキモメンヅル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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