葉の葉柄基部付近に生ずる葉的な部分をいう。双子葉植物に多くみられ、普通は1対となっている。葉は一般に葉身と葉柄と托葉から成り立つといわれ、托葉は葉を構成する基本的な部分であるが、葉柄と托葉の一方、あるいは両方をもたない葉も多い。托葉は葉身に比べて芽の中での成長が速く、未発達の葉身を保護する役割をもつといわれる。また、托葉は春、芽が開いて葉身が展開すると落ちてしまうことが多い。普通、冬芽を覆う鱗片葉(りんぺんよう)は葉に相当するものとみられるが、カバノキ科、ブナ科、ニレ科では、その鱗片葉が托葉に相当するものであると考えられている。エンドウでは托葉に相当する部分が比較的大きく、葉身の部分とともに葉が枯れるまで光合成を行っているし、ユリノキの托葉も緑色で、比較的長く生存する。このように、托葉にはさまざまなものがあり、また系統的にも異なった起源があると思われるが、この問題は学問的には未解決となっている。
[原 襄]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…小さい葉の例としてはウキクサの仲間の例や,コケシノブ科には0.5mmに達しないものもある。葉は葉柄と葉身からできており,托葉をもつものもある。葉柄petiole(stipe)は発達しないものもあるが,一見茎のようにしっかりしているものもある。…
※「托葉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新