メキシコ建築(読み)メキシコけんちく(その他表記)Mexican architecture

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メキシコ建築」の意味・わかりやすい解説

メキシコ建築
メキシコけんちく
Mexican architecture

前6世紀頃メキシコ渓谷に粘土岩石によるクィクィルコのピラミッドが構築され,前 200年頃から 650年頃にかけ広大な道路,広場,ピラミッド神殿をもつテオティワカン文化が生れた。またグアテマラホンジュラスユカタン半島には前5~4世紀にマヤ文明発達,切り石による神殿,邸宅,天体観測用の石造建築物が建てられ,人物,動物,植物の特殊な文様による装飾が施された。また9~12世紀にはトルテカ文化が展開,すぐれた記念碑的な建造物を構築した。 16世紀初めのスペイン人による征服後の植民地時代にはルネサンス様式バロック様式のカトリック聖堂が多く建てられ,1821年の独立以来,近代建築の影響も受け,20世紀に入ってはメキシコ特有の大壁画をもつ近代建築が盛んに建設されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android