メリライト(その他表記)melilite

改訂新版 世界大百科事典 「メリライト」の意味・わかりやすい解説

メリライト
melilite

黄長石ともいう。化学成分はゲーレナイトCa2Al2SiO7オケルマナイトCa2MgSi2O7を両端成分とする固溶体であり,Caを置換してNa,Kが,Al,Si,Mgを置換してFe3⁺,Fe2⁺などがしばしば含まれる。正方晶系,四角柱状,四角板状結晶をなし{001}に明りょうなへき開をもつ。ガラス光沢で蜜黄色,緑色,褐色などを呈する。モース硬度5,比重2.9~3.4。名はギリシア語のmeli(蜜)に由来する。SiO2に乏しい火成岩や,石灰質接触変成岩に産出する。また製鉄高炉スラグの主成分でもあり,これは近年セメント原料として盛んに利用されている。
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関連語 青木

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メリライト」の意味・わかりやすい解説

メリライト
melilite

二酸化ケイ素に乏しい火成岩。オケルマナイト Ca2MgSi2O7 ,ゲーレナイト Ca2Al2SiO7 ,ソーダメリライト NaCaAlSi2O7 を端成分とする固溶体。メリ石,黄長石とも呼ばれる。硬度5~6,比重 2.95~3.05。黄,褐,緑褐色で正方晶系の鉱物。多くの場合板状または短柱状。ネフェリンリューサイトなどを含む玄武岩質岩石に含まれる。

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