ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メントゥホテプ2世」の意味・わかりやすい解説
メントゥホテプ2世
メントゥホテプにせい
Mentuhotep II; Nebhapetre
[没]前2010頃
古代エジプト第 11王朝5代目の王 (在位前 2060頃~前 2010頃) 。ネブヘペトレとも呼ばれる。テーベの出身。エジプトを統一し,中王国の創建者として知られる。王位についた頃ヘラクレオポリスに対立する第 10王朝があったが,これを破り,前 2040年頃エジプトを統一,ヌビアの奪還をはかった。一方内政面では鉱山を開発し商業を興して中王国時代の基礎をつくった。ルクソールのデル・エル・バハリの崖下にピラミッドを載せた列柱式葬祭殿をテラスの上につくりユニークな様式を確立,第 18王朝のハトシェプスト女王の葬祭殿に影響を与えた。息子に王位を譲ったあと,前 2010年頃死亡。彫像としてはカイロのエジプト国立博物館にある砂岩製彩色倚坐像が有名である。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報