モウ・ボウ・くさむら・おおう・あらい

普及版 字通 の解説


12画

[字音] モウ(マウ)・ボウ(バウ
[字訓] くさむら・おおう・あらい

[説文解字]

[字形] 会意
犬+(ぼう)。犬は犬牲。に墓の意があり、そこに犬牲を以て葬る意の字であろう。〔説文〕一下に「南昌にて、犬の善くを艸中にを謂ひてと爲す」とするが、それは南楚の方言である。金文の図象に、玄室の形である亞(亜)字形の中に、と犬とをそえる形のものがあり、もと墓葬をいう。墓地に草の生い茂ることから、蒼・草の意となる。〔荘子、逍遥遊〕「(ゆ)くは、三(さんそん)にして反(かへ)る」の〔支注〕に「は冢(ちやうかん)なり」とみえる。西周の聖都を京(ほうきよう)といい、その神辟雍(へきよう)という。と同じく、もと墓地を意味した字であろう。は同声。〔説文〕に字をの亦声とする。

[訓義]
1. くさ、くさむら、くさふかし、はかば。
2. おおう、ひろい、大きい、あらい。
3. かりいぬ。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕 シゲシ・ユタカナリ・アクタ・シキミ・クサムラ

[語系]
mang、冥myengは声義近く、(茂)mu、(墓)makもみな同系の語。草深い冥暗のところをいう。

[熟語]

[下接語]
・虚・衆・宿・深・榛・草・蒼・叢・平・野・林・鹵・浪・穢

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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