モンゴル西征

山川 世界史小辞典 改訂新版 「モンゴル西征」の解説

モンゴル西征(モンゴルせいせい)

13世紀に波状的に行われたモンゴル西征は,史上最大のモンゴル帝国を出現させた。まず,初代チンギス・カンは1219~25年にオトラル事件を理由にホラズム・シャー朝へ西征し,ジェベスベエデイ指揮下の別働隊はクリミア,ヴォルガ川中流域にまで達した。第2代オゴデイ治世の36年には,バトゥを総大将とする西征を開始。ブルガールルーシカフカース,クリミアに侵攻キエフを攻略し,41年にポーランド‐ドイツ騎士団連合軍を撃破する一方,ハンガリー蹂躙(じゅうりん)した。第4代モンケは56~60年に弟フレグに西アジア遠征を行わせ,イスマーイール派アッバース朝をあいついで滅ぼしたが,マムルーク朝進撃を阻止され,再度の西欧侵攻は実現しなかった。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む