改訂新版 世界大百科事典 「モンテスパン」の意味・わかりやすい解説 モンテスパンMontespan フランス南西部,オート・ガロンヌHaute-Garonne県の村。人口約500。旧石器時代の洞窟遺跡がある。1922年にカストレN.Casteretによって発見された洞窟は長さ約2.5kmで,入口から約1km奥に位置する,長さ200mの支洞の最深部に,多くの粘土製の動物像が見いだされた。丸彫の粘土製の,頭部を欠く熊は,身体に投槍でつくられた42の深い穴があり,もとは本物の熊の頭がつけられていたらしい。また別の支洞の岩面刻画では,投槍または投矢でつくられた多くの傷穴を有する数頭の馬の像が,陥穽をとりまく柵に向かっている。これらはいずれも,狩猟の呪術に関連する表現である。執筆者:木村 重信 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by