陥穽（読み）カンセイ

デジタル大辞泉

かん‐せい【陥^×穽】

１ 動物などを落ち込ませる、おとしあな。「陥穽にはまる」
２ 人をおとしいれる策略。わな。「詐欺師の仕掛けた陥穽に陥る」

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

かん‐せい【陥穽・陥】

1. 〘 名詞 〙
2. ① おとしあな。また、人をだましたり失敗させたりするための計略。わな。はかりごと。
   1. [初出の実例]「以_二錦綉_一而覆_二陥穽_一」(出典：艸山集（1674）一四・和李梁谿戒酒詩并序)
   2. 「如何様(どん)な障壁陥穽があるとも知らず」(出典：思出の記（1900‐01）〈徳富蘆花〉三)
   3. [その他の文献]〔中庸〕
3. ② ( ━する ) 人を計略にかけること。陥擠。
   1. [初出の実例]「僕を陥穽(カンセイ)する好機会として奈何(どん)な虚誕(うそ)を毛唐に吹込むか」(出典：社会百面相（1902）〈内田魯庵〉宗教家)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【陥穽】かんせい

おとし穴。〔後漢書、寇栄伝〕闔(しやうかふ)（宮門）九重(きうちやう)、陷穽ごとに設く。～乘のに至るに(よし)無く、永く見信の無(なか)らん。

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出典　平凡社「普及版 字通」