モンモシリ(読み)もんもしり

日本歴史地名大系 「モンモシリ」の解説

モンモシリ
もんもしり

漢字表記地名「萌茂尻」のもとになったアイヌ語に由来する地名(島名)。天保郷帳には「東地嶋々之分」の「子モロ持場」のうちに「モンモシリ」とみえ、島は近代に入り珸瑶瑁ごようまい村に包含された。仮名表記は「モンモシリ」(「行程記」「場所境調書」など)のほか、「モイモシリ」(蝦夷拾遺)、「モヨモシリ」(東行漫筆)、「モエモシリ」(「戊午日誌」能都之也布誌)がある。「蝦夷拾遺」に「モイモシリ」を含む一帯の島々の名称があげられ、「以上十島ありと雖ども、人物の住居なるべからざる小島なり」とある。「東行漫筆」の「シコタン之事」という項に「南の方ニ小島あり」として列挙された五島のなかに「モヨモシリ」がみえ、「右島ハいづれも樹木無之、図合澗ハ諸島ニ有之、飲水も有之由。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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