納沙布岬(読み)ノサップミサキ

デジタル大辞泉 「納沙布岬」の意味・読み・例文・類語

のさっぷ‐みさき【納沙布岬】

北海道東部、根室半島先端の岬。北海道の最東端にある。のしゃっぷみさき。野寒布のしゃっぷとは別。
[補説]アイヌ語「ノッ‐サム」(岬のほとり)という集落の名から。

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精選版 日本国語大辞典 「納沙布岬」の意味・読み・例文・類語

のさっぷ‐みさき【納沙布岬】

北海道東部、根室半島東端の岬。珸瑤瑁(ごようまい)海峡を隔てて歯舞(はぼまい)諸島に対する。→のしゃっぷみさき(野寒布岬)

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日本歴史地名大系 「納沙布岬」の解説

納沙布岬
のさつぷみさき

根室半島の先端部、北海道の最東端に位置する岬。岬の南は太平洋、北は根室海峡に面し、東は珸瑶瑁ごようまい海峡を挟んで歯舞はぼまい諸島を望む。岩礁があって海霧に覆われる日が多く難所であったが、明治五年(一八七二)に北海道で最初の本格的な灯台が建てられた。当岬から三・七キロ隔たる貝殻かいがら島は現在ロシア主張領で、当岬と貝殻島の中間付近が事実上の日ロの境となっている。

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改訂新版 世界大百科事典 「納沙布岬」の意味・わかりやすい解説

納沙布岬 (のさっぷみさき)

北海道東部,根室半島東端にある岬。日本最東端(東経145°49′)の地。標高約20mの段丘上に1872年(明治5)に点灯された北海道最古の納沙布岬灯台がある。珸瑶瑁(ごようまい)水道を隔てて水晶島,勇留(ゆり)島,秋勇留島などの歯舞(はぼまい)諸島の島々を展望できる。岬付近の海域コンブの好漁場。根室市街からバスが約1時間で通じる。
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百科事典マイペディア 「納沙布岬」の意味・わかりやすい解説

納沙布岬【のさっぷみさき】

北海道東部,根室半島の先端の岬。ノシャップとも。北海道の最東端で,東方歯舞諸島(2008年3月より歯舞群島)がある。光達距離14カイリの灯台が立ち,付近は濃霧が発生しやすい。
→関連項目根室[駅]根室半島

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「納沙布岬」の意味・わかりやすい解説

納沙布岬
のさっぷみさき

北海道東部、根室半島(ねむろはんとう)突端の岬。根室市に属す。北海道最東端にあたり、珸瑶瑁(ごようまい)水道を隔てて北方領土の歯舞(はぼまい)群島と対する。地名はアイヌ語の「ノッシャム」(岬の傍らにあったコタン)に由来。中生代白亜紀層の堆積(たいせき)岩中に迸入(へいにゅう)した粗面粗粒玄武岩で構成される。標高20メートルの段丘上に納沙布岬灯台があり、付近の岬公園には北方領土返還運動による「四島(しま)のかけ橋」や、望郷の家、北方館、物産館などがある。

[進藤賢一]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「納沙布岬」の意味・わかりやすい解説

納沙布岬
のさっぷみさき

北海道東部,根室半島東端の岬。珸瑤瑁 (ごようまい) 海峡をへだてて歯舞群島の水晶島と相対する。冬季の最低月平均気温は-8℃前後。特に1~2月には流氷がみられる。夏季の気温は 14℃前後で,6~7月には海霧の発生する日が多い。海岸段丘上にある納沙布灯台は明治5 (1872) 年の設立。付近はコンブの好漁場。

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