モーレスコット(その他表記)Jakob Moleschott

改訂新版 世界大百科事典 「モーレスコット」の意味・わかりやすい解説

モーレスコット
Jakob Moleschott
生没年:1822-93

オランダ出身の生理学者。ライデン大学教授。第2次大戦前の邦語文献ではモレショットと呼ばれている場合も多い。ドイツで活躍したのち,スイスチューリヒ大学イタリアトリノ大学ローマ大学で教授を歴任。いわゆる俗流唯物論の代表的論客の一人。《植物および動物における代謝の生理学》(1851),《生命循環》(1852),《人間および動物の自然学研究》(1857)などの著作がある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のモーレスコットの言及

【俗流唯物論】より

…19世紀の後半にドイツ文化圏で流行したある種の唯物論に対する蔑称。フォークトKarl Vogt(1817‐95),J.モーレスコット,L.ビュヒナーなどの立場を指す。この立場は一種の科学主義的唯物論であり,広義には機械論的唯物論に属するが,18世紀のフランス唯物論がもっぱら物理学的な知見に立脚したのに対して,生理学的な知見に定位し,さらにはダーウィン流の進化論と結合したところに特質がある。…

※「モーレスコット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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