ヤマトミクリ(読み)やまとみくり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤマトミクリ」の意味・わかりやすい解説

ヤマトミクリ
やまとみくり / 大和実栗
[学] Sparganium fallax Graebn.

ミクリ科(APG分類:ガマ科)の多年生水草。茎は高さ40~80センチメートル、葉とともに直立して水面を抜き出る。茎の先のほうに互いに離れて、それぞれ数個ずつ雄性頭花と雌性頭花をつける。雌性頭花は葉腋(ようえき)の上から生じ、柱頭は長さ約1.5ミリメートル。池や沼に生え、関東地方以西の本州から九州、およびビルマミャンマー)、インドに分布する。

[清水建美 2019年6月18日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のヤマトミクリの言及

【ミクリ(実栗)】より

…北海道~九州,アジア,ヨーロッパ,北アフリカの温帯に広く分布している。 ヤマトミクリS.fallax Graebn.はこれに似ているが,雌性頭状花序に柄があり,柄の下部は主軸と合着しているため,葉と葉の中間で枝分れしているように見える。これを腋上生という。…

※「ヤマトミクリ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android