ヤマロネネツ自治管区(読み)ヤマロネネツ(その他表記)Yamalo-Nenets

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤマロネネツ自治管区」の意味・わかりやすい解説

ヤマロネネツ〔自治管区〕
ヤマロネネツ
Yamalo-Nenets

ロシア中部,西シベリア,チュメン州に属する自治管区。行政中心地サレハルド。1977年までヤマロネネツ民族管区。西シベリア低地北部にあり,北はカラ海に臨む。西部はオビ川流域,東部はプル川,タズ川の流域に属し,湿地帯が多い。気候は厳しく,1月の平均気温-26~-22℃,7月は 4~14℃。年降水量 200~400mm。永久凍土帯で,全土の 4分の3以上がツンドラ地帯に入り,南部にのみ森林がある。ウラル語族サモイェード語派に属する言語をもつネネツ人の居住区として 1930年設立されたが,ネネツ人は住民の約 10%にすぎない。主要産業はトナカイ飼育,狩猟,毛皮獣飼育,水産業であったが,1970年代から天然ガスの開発が進められ,ナドゥイム川下流域のメドベジエ,北東部のメソヤハなどのガス田で採掘され,パイプラインでウラル地方やノリリスクに移出されている。サレハルドには鉄道が通るが,交通はおもに水路空路による。面積 75万300km2。人口 50万7006(2002)。

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