精選版 日本国語大辞典 「ゆめゆめ」の意味・読み・例文・類語
ゆめ‐ゆめ
- 〘 副詞 〙 ( 副詞「ゆめ」を重ねて強めた語。「努努」「努力努力」「夢夢」などと当てる )
- [ 一 ] ( 強く注意をうながす語 )
- [ 二 ] ( [ 一 ]の「ゆめ」を「夢」と混同しての用法か ) 打消の語を伴って用いることが多い。すこしもすこしも。決して決して。夢にも。全然。
- [初出の実例]「汝もし小督が行へや知りたる仲国、いかでか知りまゐらせ候べき、ゆめゆめ知りまゐらせず候」(出典:平家物語(13C前)六)
- 「此度おさん茂兵衛駈落の事ゆめゆめ両人の不義はなく」(出典:浄瑠璃・大経師昔暦(1715)下)
ゆめゆめの補助注記
平安時代以降から、「夢」との混同があったらしく、[ 一 ]に関しても、「明衡往来‐中末」の「不レ得レ意之人定嘲二此事一歟、夢夢莫レ漏々々」などと「夢」の字を用いている。→副詞「ゆめ」の語誌