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急須 きゅうす

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

急須
きゅうす

煎茶器の一つ。 0.2~0.6lまでの容量のものをいう。一名急焼 (きびしょ) ,茶出し。中国では明時代から用いられ,茗壺,砂壺,泥壺,茶注,茶壺,茗瓶,注春などと称する。急須が日本に渡来したのはで,丹山青海の著『陶器弁解』に足利義政愛用の急須の図 42品を載せているが,確証はない。陶磁器製が多い。

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デジタル大辞泉の解説

きゅう‐す〔キフ‐〕【急須】

[名]《もと中国で、酒の燗(かん)をした注ぎ口のある小鍋》湯をさして茶を煎(せん)じ出すのに用いる、取っ手のついた小さい器。きびしょ。茶出し。
[名・形動]急場のときに必要なこと。また、そのさま。
「今この災に逢える家こそ―なるべければ、この金を与え給え」〈中村訳・西国立志編

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大辞林 第三版の解説

きゅうす【急須】

( 名 )
煎茶せんちやを淹れるのに用いる器具。葉茶を入れ、湯を注いで煎じ出す。普通、小形で横に取っ手のあるものをいう。茶出し。きびしょ。 〔もと中国で酒の燗かんに用いた器が日本に伝わって煎茶器になったという〕
( 名 ・形動ナリ )
急場のときに用いるさま。急場に必要なもの。 「災に逢へる家こそ-なるべければ、この金を与へ/西国立志編 正直

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食器・調理器具がわかる辞典の解説

きゅうす【急須】

煎茶や番茶などの日本茶をいれるのに用いる、取っ手注ぎ口のあるふたつきのうつわ。茶葉を入れて湯を注ぎ、成分がほどよく湯に抽出されたら湯飲み茶碗などに注ぐ。陶磁器が多い。◇古く中国で酒の燗(かん)に用いたうつわを日本で茶に用いるようになったとされる。「急焼(きびしょ)」「茶出し」ともいう。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

急須
きゅうす

煎茶(せんちゃ)器の一つで、お茶出しの用具。一般に注(つ)ぎ口と取っ手(握り)をつけた陶磁製のものが広く用いられているが、取っ手のないものは宝瓶(ほうへい)、鉉(つる)のかかったものは土瓶(どびん)とよんで区別している。容量は普通200~600ccで、中に煎茶などの葉を入れ、湯をさして煎じ出し、茶碗(ちゃわん)に注ぐ。玉露(ぎょくろ)用は小型で、急備焼(きびしょ、きびしょう)、茶出しなどともいう。
 急須は中国の明(みん)時代に考案され、酒の燗(かん)具として用いられていたが、日本には室町時代に渡来し、文化・文政(ぶんかぶんせい)期(1804~30)以降、煎茶の流行とともに普及した。京都の陶工たちにより名器も製作され、ことに青木木米(もくべい)や池大雅(いけのたいが)らの文人・画人にもてはやされて、個性的な自作の急須も生まれた。幕末の女流歌人大田垣蓮月(おおたがきれんげつ)は、自詠の和歌を刻んだものを多く残している。現在、常滑(とこなめ)焼(愛知)、相川(あいかわ)焼(新潟)、万古(ばんこ)焼(三重)、清水(きよみず)焼(京都)などが有名で、陶磁製のほか銀、錫(すず)、銅、アルマイトなどの金属製も出回っている。[宮垣克己]

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