ゆらら(読み)ユララ

デジタル大辞泉 「ゆらら」の意味・読み・例文・類語

ゆらら

[副]
玉や鈴などが触れ合って鳴る音を表す語。ゆら
「手に巻ける玉も―に」〈・三二四三〉
ゆったりしているさま。
「神ならば―さららと降り給へいかなる神か物恥ぢはする」〈梁塵秘抄・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ゆらら」の意味・読み・例文・類語

ゆらら

  1. 〘 副詞 〙 ( 多く「に」や「と」を伴って用いる )
  2. 鈴や玉が触れ合って鳴る音を表わす語。
    1. [初出の実例]「手に巻ける 玉も湯良羅(ゆララ)白栲の 袖振る見えつ」(出典万葉集(8C後)一三・三二四三)
  3. ゆとりがあってゆったりしているさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「神ならばゆららさららと降りたまへ、いかなる神か物恥(ものはぢ)はする」(出典:梁塵秘抄(1179頃)二)
  4. ゆっくりゆれうごくさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「せんだんのほとけほのてるともし火のゆららゆららにまつのかぜふく」(出典:南京新唱(1924)〈会津八一〉唐招提寺)

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