白栲(読み)しろたえ

精選版 日本国語大辞典 「白栲」の意味・読み・例文・類語

しろ‐たえ‥たへ【白栲・白妙】

  1. 〘 名詞 〙 梶の木の皮の繊維で織った白い布。雪・霞・雲などをたとえていうこともある。しらたえ。→しろたえの
    1. [初出の実例]「白細(しろたへ)に 舎人装ひて 和豆香山 御輿立たして」(出典万葉集(8C後)三・四七五)
    2. 「白雪くだりて地をうづみ、山上洛中おしなべて、常葉の山の梢まで皆白妙に成にけり」(出典:平家物語(13C前)一)

しら‐たえ‥たへ【白栲・白妙】

  1. 〘 名詞 〙しろたえ(白栲)
    1. [初出の実例]「仏すらみかどかしこみ斯朗陀弊(シラタヘ)の波かきわけて来ませるものを〈三善清行〉」(出典:日本紀竟宴和歌‐延喜六年(906))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android