ユルトラ(英語表記)Ultras

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ユルトラ」の意味・わかりやすい解説

ユルトラ
Ultras

過激王党とも呼ばれる。フランス王政復古期の極右王党派をいう。 1815年6月のワーテルローの会戦以後台頭し,同年8月下院選挙で大勝を得,国王ルイ 18世のいう「またと見出しがたい議会」 la chambre introuvableが成立した。フランス革命前の諸特権の回復をもくろむ亡命貴族,大土地所有者,聖職者,貴族から成り,指導者にアルトア伯 (のちのシャルル 10世) ,J.ビレール,B.ラ・ブールドネがいた。 16年9月ユルトラ議会は解散され,代って立憲王党派が 20年まで議会で多数派を形成するが,ベリー公の暗殺を機にユルトラは反撃を開始し,以後ビレール伯,A.ポリニャックを首相として権力を掌握した。

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