ベルギーの首都ブリュッセル南東、ワーテルローの南南東約5kmのモンサンジャン(Mont Saint Jean)につくられた、高さ45mの塚。塚の頂上にライオンの像が建っている。モンサンジャンは1815年6月18日に、イギリス・オランダ連合軍、プロイセン軍と、ナポレオン1世率いるフランス軍の大会戦が行われ、フランス軍が大敗北を期した古戦場である。このライオンの丘付近は、この戦いの激戦地で、イギリス・オランダ連合軍の将として参加したオレンジ公ウィリアム(オラニエ公ヴィレム)が負傷した場所である。この戦いの後、この場所に戦勝の記念と大勢の戦死者の冥福を祈るために塚が築かれ、ライオンの像が設置された。このライオンの像は、敗れたフランス軍が残した大砲を鋳潰(いつぶ)してつくられた。台座にはこの戦いが行われた日付が刻まれている。