ラジビル家(読み)ラジビルけ(その他表記)Radziwiłł; Radziwill

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラジビル家」の意味・わかりやすい解説

ラジビル家
ラジビルけ
Radziwiłł; Radziwill

ポーランド名ラジウィウ家。ポーランドで活躍したリトアニア (リトワ) 起源の公家祖先は 1280年にキェルヌフの領主であったが,4代オスティク (1444没) の子ラドウィラ (77没) はポーランド名ラジウィウ・オスティコウィチで知られ,同家の事実上の開祖となった。その孫ミコワイ1世 (1509没) はウィルノの領主で,1492年にリトアニアの大法官となった。その子ミコワイ2世 (1470~1522) は神聖ローマ帝国の公家を創設,その孫ミコワイ黒公 (15~65) が継承,彼の従妹バルバラは 1550年にポーランド王妃となり事実上リトアニアを支配した。ミコワイ黒公の死後,バルバラの弟ミコワイ赤公 (12~84) が継承,リトアニアにおけるカルバン派の指導者となり,53,76年には2度にわたり,リトアニアの軍司令官にも任命され,モスクワ軍と戦って功績をあげた。その孫のヤヌシ (79~1620) のとき,選帝侯ヨハン・ゲオルクの娘と結婚し,ホーエンツォレルン家との結びつきが生じた。その後,黒,赤両家の子孫はポーランド史上に活躍し,ポーランド分割,ナポレオン戦争時代にはプロシア保護もとにポーランド復活をはかった。第1次世界大戦前後は旧ドイツ共和国の連邦議会下院にも議席をもった。

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