ラレンティア(その他表記)Larentia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラレンティア」の意味・わかりやすい解説

ラレンティア
Larentia

古代ローマの女神。その前身については2説あり,一伝によれば,羊飼いファウストゥルスの妻で,夫が拾ってきたロムルスとレムスを,自身の 12人の子と一緒に育てたという。別伝によれば,名高い娼婦であったが,ヘラクレス一夜を過したところが,満足したヘラクレスは彼女に,神殿を出て最初に会う男のあとをどこまでもついていくようすすめた。この言に従ったところ,ラレンティアは老富豪タルティウスの妻となり,やがて彼が死ぬとその遺産を相続してすこぶる富裕になった。彼女は死ぬとき,財産をすべてローマの民衆に遺贈し,感謝した民衆に以後女神として祀られることになったという。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む