ランカスカ(その他表記)Langkasuka

改訂新版 世界大百科事典 「ランカスカ」の意味・わかりやすい解説

ランカスカ
Langkasuka

紀元1世紀ごろからおそらく8世紀ごろまで,マレー半島中部のおそらく現在のパタニ付近にあったと推定される王国。マレー半島はインドと中国との間の海上交通路の中継地点となり,前1世紀ごろから各地にインドから来航した人々によって小国家が建設された。ランカスカもその一つである。515年に初めて中国に朝貢し,狼牙脩(ろうがしゆう)という名前で記録されている。このころ最盛期で,7世紀以降は赤土国スリウィジャヤ王国勃興によって影の薄い存在となった。
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関連語 生田

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ランカスカ」の意味・わかりやすい解説

ランカスカ
Langkasuka

マレー半島北部に存在した古王国。 515年中国の梁朝に「狼牙脩 (ろうがしゅう) 」という名で朝貢した。このとき「立国以来四百余年に及ぶ」と記されているが,そのままでは信用しがたい。東岸パタニを中心に西岸トラン,タクワパなどに及ぶ領土内からヒンドゥー寺院跡,中国陶器など,中国,インド両文明の交流を物語る遺物出土。7世紀後半の中国史料に王国の名が記されているが,まもなく滅亡したらしく,775年リゴール碑文ではスマトラシュリービジャヤ王国領土となった。

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