リサイクルガラス(読み)りさいくるがらす(英語表記)recycle glass

日本大百科全書(ニッポニカ) 「リサイクルガラス」の意味・わかりやすい解説

リサイクルガラス
りさいくるがらす
recycle glass

再利用、再資源化されるガラスをいう。資源有効利用促進法(2001)による循環型社会を形成していくために必要な3R(リデュース・リユース・リサイクル)の取組みが、各産業・分野で推進されている。環境への配慮が欠かせなくなってきた今日、ガラス産業においても、3R推進の自主行動計画が立てられ、さまざまな取組みがなされている。ガラス瓶では、瓶の軽量化、何回も使用されるリターナブル瓶の促進、カレット(ガラスを粉々に砕いたもの)利用率の向上などが推進されている。蛍光灯電球は、大半不燃ごみとして回収されているが、一部の自治体や家電量販店でリサイクルを進めている。これらは無害化処理された後、住宅の断熱材や蛍光灯や工芸用ガラスなどの原料として再利用される。自動車や建築用の窓ガラスや、液晶テレビやプラズマテレビなどの薄型テレビに用いられるパネルガラスをリサイクルするためには、製品品質に影響を与える金属類やプラスチックなどの有機化合物分別・除去する必要がある。しかし、多くの場合、ガラス部分の構造が微細かつ複雑で、ガラスのみを分離することがむずかしく、カレットリサイクルを実現するための技術開発が必要となっている。

[伊藤節郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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