日本大百科全書(ニッポニカ) 「リビアヤマネコ」の意味・わかりやすい解説
リビアヤマネコ
りびあやまねこ
Lybyan wildcat
[学] Felis silvestris lybica
哺乳(ほにゅう)綱食肉目ネコ科の動物。リビアネコともいう。ヨーロッパヤマネコの亜種で、本亜種を家畜化したのがイエネコであると考えられている。アフリカ、アラビア半島、パレスチナからインドまで分布し、乾燥した低木林、砂漠、荒れ地などに生息する。体長48~62センチメートル、尾長25~38センチメートル、体重約3.6キログラム。体は灰黄色で背は濃く、不明瞭(ふめいりょう)な斑紋(はんもん)がある。単独で生活し、おもに夜行性で鳥、ジリス、ネズミを食べる。交尾期は2月で、56日ほどの妊娠期間ののちに、1産2~4子を産む。イエネコとの間に雑種ができる。古代エジプトではすでに飼育されていたらしく、ミイラにされている。
[今泉忠明]
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