日本大百科全書(ニッポニカ) 「リュクサンブール」の意味・わかりやすい解説
リュクサンブール(ベルギー)
りゅくさんぶーる
Luxembourg
ベルギー南部、ルクセンブルク大公国に接する州。面積4441平方キロメートル、人口25万0406(2002)。州都アルロン。フランス語地域に属する。アルデンヌ高原とロレーヌの一部からなり、国内最大の州だが、南端部を除き標高500メートル前後のため、冬季は寒冷で積雪量が多い。林業と粗放的混合農業が中心。南部にはロレーヌ鉄鉱床の端にあたるアチュに鉄鋼業が立地していたが、1980年代に衰退した。ほかに製紙業がみられる。過疎化が著しい反面、森林や河谷の美しさにより都市居住者の週末用別荘に利用される農家やキャンプ場が増加した。1839年ルクセンブルク大公国より分離し、ベルギー領となった。第一次、第二次両世界大戦でドイツ軍と連合軍との激戦地となり、大きな被害を受けた。
[川上多美子]