ロレーヌ(読み)ろれーぬ(英語表記)Lorraine

翻訳|Lorraine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロレーヌ」の意味・わかりやすい解説

ロレーヌ
Lorraine

ドイツ語ではロートリンゲン Lothringen。フランス北東部地方,また地方行政区の地域 (レジオン) 。ボージュ,ムルトエモーゼル,モーゼル,ムーズの4県から成る。中心都市はナンシーパリ盆地の東部からボージュ山脈の西斜面まで広がる高原地帯で,ルクセンブルクとブルゴーニュ,ドイツとフランスの間の十字路にあたり,古くからしばしば領有が変った。 13世紀末から次第にフランス王の勢力が浸透し,それまでのドイツ皇帝の支配を脱して,1766年にはフランス領。普仏戦争後 (1871) から第1次世界大戦後 (1919) までは,一部 (現モーゼル県域) がアルザス地方とともにドイツ領となり,また第2次世界大戦中 1940~44年には全域がドイツの占領下にあった。豊富な鉄鉱石石炭によりフランスの主要な重工業地域をなし,特に 60年代から重要な経済圏として発達。ロレーヌ地方からルクセンブルクにかけてミネット型鉄鉱床が発達し,魚卵状または土状の褐鉄鉱が特徴である。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ロレーヌ」の意味・わかりやすい解説

ロレーヌ
ろれーぬ
Lorraine

フランス北東部の地方、旧州名。ドイツ語名ロートリンゲンLothringen。パリ盆地外縁部の台地で、東のボージュ山脈を境にアルザスと接し、北西はアルデンヌ高原に続く。ミューズ川とモーゼル川北流する。現在も行政地域名として用いられ、ミューズ、ムルト・エ・モーゼル、モーゼル、ボージュの4県に相当。面積2万3547平方キロメートル、人口231万0376(1999)。

[大嶽幸彦]

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