リンドウ科(読み)りんどうか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「リンドウ科」の意味・わかりやすい解説

リンドウ科
りんどうか
[学] Gentianaceae

双子葉植物、合弁花類。草本まれに低木。葉は多くは柄はなく、対生または互生し、全縁で托葉(たくよう)はない。花は両性、放射相称で4、5数性。萼(がく)は筒状で、合生または離生する萼片からなる。花冠はつぼみのとき渦巻状に重なる。子房は上位で普通1室、1個の側膜胎座に多数の胚珠(はいしゅ)がつく。果実は蒴果(さくか)まれに液果、種子は多数で胚乳がある。この科はゲンチオピクリン苦味配糖体)を含有し、苦味をもつ種類があり、薬草となるものが多い。世界の温帯から寒帯に約70属1100種、日本に10属約34種が分布する。外来のトルコギキョウ属、ベニヒメリンドウ属などが観賞用に栽培される。

[高橋秀男 2021年5月21日]

 APG分類でもリンドウ科とされる。この分類による2018年のデータによると世界に約90属1700種あり、日本には10属約30種が分布する。

[編集部 2021年5月21日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android