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胚乳 はいにゅうalbumen

翻訳|albumen

7件 の用語解説(胚乳の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

胚乳
はいにゅう
albumen

種子の中に胚とともにある一つの組織で,この中に養分がたくわえられており,種子の発芽時に胚はこれを吸収して生長する。裸子植物では胚嚢内の1核がそのまま分裂して多核体となり,次いで細胞膜が一斉にできて胚乳の組織をつくるので一次胚乳という。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

はい‐にゅう【×胚乳】

種子の中にあってを包み、胚の生長に必要な養分を蓄えて供給する組織。被子植物では重複受精の結果つくられる内乳をさすが、珠心の発達した外乳も含めていうことがある。豆類など無胚乳種子では早くに退化して、養分は子葉に移される。

出典|小学館
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百科事典マイペディアの解説

胚乳【はいにゅう】

内乳とも。種子植物の種子の内部にみられる組織。被子植物では胚嚢の中心部にある二つの極核が精核と合体して三倍体の初生胚乳核となり,細胞分裂を繰り返して胚乳となる。
→関連項目玄米

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栄養・生化学辞典の解説

胚乳

 胚にともなう形で種子にある組織.胚の栄養を蓄える.

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世界大百科事典 第2版の解説

はいにゅう【胚乳 endosperm】

内乳ともいう。胚が発育するために種子にたくわえられた養分。白米はイネの胚乳で,小麦粉コムギの胚乳を粉にしたものである。ココヤシの若い実では,胚乳の内側は液状で,外側に固まりかけた白い胚乳があり,これを乾かしコプラとして料理に使う。被子植物の胚珠は重複受精し,種子となる。すなわち,胚囊に入った二つの精核は卵核と受精し胚になり,他の一つは二つの極核と受精し,三倍体(3n)の初生胚乳核primary endosperm nucleusとなり,細胞分裂(または核分裂のみ)をして細胞数とともに体積を増し,デンプンタンパク質,油脂などをたくわえ胚乳となる。

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大辞林 第三版の解説

はいにゅう【胚乳】

種子の中にあって発芽のための養分を貯蔵した組織。被子植物では胚囊内の二個の極核と花粉管からもたらされた精核との受精によって生じる。裸子植物では胚囊細胞が増殖したもの。内乳。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

胚乳
はいにゅう
albumenendosperm

二通りの意味がある。広義には裸子植物および被子植物の種子に含まれる胚以外のすべての栄養貯蔵組織をさす。この意味の英語はalbumenである。狭義には被子植物の内胚乳(内乳)をさす。この意味の英語はendospermである。
 裸子植物の種子の栄養組織は雌性配偶体(前葉体ともいう)であり、成熟した雌性配偶体は種子の体積の大部分を占める。たとえば、イチョウの種子(銀杏(ぎんなん))の種皮を割ると、中から緑色で球形の組織塊が現れる。これが雌性配偶体であり、その細胞の中には多量のデンプン粒を蓄えている。また、マツなどの針葉樹ではデンプン粒もあるが、主体となるのは脂質とタンパク質からなるアリューロン粒である。
 被子植物の種子の栄養組織には、外胚乳(外乳)と内胚乳とがある。外胚乳は、珠心の組織の一部が受精後もさらに発達して栄養を貯蔵するようになったものである。たとえば、スイレンでは種子の体積の大部分を外胚乳が占め、その細胞は肥大して、中にデンプン粒をもっている。珠孔寄りには小さな内胚乳があり、胚はその中に包まれている。
 内胚乳は重複受精の結果つくられるもので、被子植物ではもっとも主要な栄養組織である。被子植物の雌性配偶体は胚嚢(はいのう)とよばれ、普通は8個の核をもっている。このうち、中央にある2個の極核が合体し、さらに花粉管のもつ2個の精核のうちの一つがこれと合体して、内胚乳のもとになる。したがって、内胚乳の核相は3(三倍体)であり、理論上は胞子体とも配偶体とも異なる独立した植物体とされる。内肺乳の初期の発達には三つの方式がある。その一つは、始めに自由核分裂をして、中央部には液胞、周辺部には細胞質と多数の核をもつようになる自由核型(アブラナ科など)であり、二つ目は、初めから細胞壁の仕切りりをつくる細胞型(キク科など)であり、三つ目は、第一回の分裂のときに細胞壁をつくり、その後は自由核分裂をする沼生(しょうせい)型(ユリ科など)である。なお、ラン科などでは、内胚乳はごく初期に数回だけ核分裂し、その後は退化していく。また、自由核型や沼生型であっても、さらに発達が進めば、周辺部から細胞壁をつくり始める。マメ科の内胚乳は、細胞壁をつくる段階まで発達するが、その後は胚が急速に肥大して内胚乳を吸収し尽くし、栄養は胚の子葉の中に移っていく。イネ科などでは内胚乳の中央まで細胞が詰まり、多量のデンプン粒をもつようになる。内胚乳の貯蔵物質としてもっとも一般的なのはデンプンであり、内胚乳の最外層は、普通 、タンパクを含むアリューロン層となる。しかし、ユリ科などの内胚乳にはデンプンがなく、脂質とタンパク質、および肥厚した細胞壁についているヘミセルロースが含まれる。[山下貴司]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の胚乳の言及

【種子】より

…そのうち一つの精核は卵細胞と接合し,embryoとなる。他の精核は二つの極核と受精し,染色体数が3倍(3n)の胚乳(内胚乳)endospermとなり,栄養分をたくわえる。珠皮は,内部の胚と胚乳を保護する種皮seed coatとなる(図1)。…

【種子】より

…人類の主食がコメやムギであることからも明らかなように,植物の種子は古来より動物や人間の生活に欠くことのできないものであった。穀類のほか,クルミやマメ類も食物とされ,ナタネ,ゴマからは油をとり,コーヒー,カカオ,コプラ(ココヤシの胚乳)も種子が原料だし,杏仁(きようにん)(アンズ),蓮子(れんし)(ハス)のように薬としても使われるものもある。ワタの種子の毛からは綿がとられ,また首飾や数珠などの細工物にされる種子もある。…

【配偶体】より

…雄性配偶体は小さく(裸子植物では数細胞,被子植物では3細胞),花粉中につくられ,発芽して花粉管になる。雌性配偶体はそれよりも大きく(被子植物ではふつう8細胞,裸子植物はもっと大きい),胚珠の中につくられ,裸子植物では胚乳,被子植物では胚囊embryo sacと呼ばれる。配偶体の化石はほとんど知られていないが,原始的な維管束植物で,胞子体とほぼ同形の配偶体があったと推定されているものがある。…

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