ルテノセン

化学辞典 第2版 「ルテノセン」の解説

ルテノセン
ルテノセン
ruthenocene

C10H10Ru(231.26).ビス(η5-シクロペンタジエニル)ルテニウム(Ⅱ)ともいう.無水エタノール中,窒素雰囲気下でRuCl3含水物とシクロペンタジエンを亜鉛存在下で反応させると得られる.淡黄色の固体.融点199~201 ℃,沸点278 ℃.約610 ℃ で分解する.密度1.876 g cm-3有機溶媒に可溶,水に不溶.二つの五員環は重なり形構造をとる.Ru-C2.186 Å,C-C1.430 Å(固体).重なり形とねじれ形とのエネルギー差は4.66 kJ mol-1 で,フェロセン(2.78 kJ mol-1)よりも大きい.[CAS 1287-13-4]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android