日本大百科全書(ニッポニカ) 「レムセン」の意味・わかりやすい解説
レムセン
れむせん
Ira Remsen
(1846―1927)
アメリカの有機化学者。ニューヨークの生まれ。コロンビア大学で医学を学んだが、化学を志してミュンヘン、ゲッティンゲンに留学。1870年学位を得たのち、フィティッヒの助手としてチュービンゲン大学でスルホトルエンの酸化を研究した。1872年帰国してウィリアムズ大学教授、1876年新設のジョンズ・ホプキンズ大学の化学教授となり、実験研究による大学院教育を実施、1901~1913年総長を務めた。1879年ファールベルクとともにサッカリンを合成、また同年化学雑誌『American Chemical Journal』を創刊、1913年まで編集を続けた。同年に引退後、スタンダード石油会社の顧問。著書『理論化学の原理』(1876)は広く読まれた。
[内田正夫]
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