ロタリ王法典(読み)ロタリおうほうてん(英語表記)Edictum Rotharii

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロタリ王法典」の意味・わかりやすい解説

ロタリ王法典
ロタリおうほうてん
Edictum Rotharii

632年,スエビ系ゲルマン民族の一種族であるランゴバルド王国のロタリ王が制定したランゴバルド人の部族法 (→ランゴバルド法 ) 。ゲルマン部族法典のなかで,構成の明瞭性,表現方法の厳格性,法的思索水準の高さの点において,最も卓越した組織的統一法典である。ザクセン,アンゲルザクセンおよび北ゲルマンの諸部族法と強度の親近性を示し,また,フランク法とも若干の関係のあったことを示している。ランゴバルド王権の強化,経済の発達,キリスト教の社会生活に対する感化の深まりなどによってロタリ王法典の改正の必要が生じ,リウトプランド王 (在位 712~744) およびその後継者が新勅法を追加した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android