ランゴバルド法(読み)ランゴバルドほう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ランゴバルド法」の意味・わかりやすい解説

ランゴバルド法
ランゴバルドほう

ゲルマン民族であるランゴバルド族部族法。ゲルマン部族法典のなかで学問的研究の加えられた唯一の法。たとえば,ロタリ王法典 Edictum Rothariiのように,内容においても構成においても,他のゲルマン部族法典のいずれよりも完備したものとなった。ランゴバルド法は,その支配した領土性質ローマ法の強い影響を受けながらも,最後まで固有の法慣習を保ち,ローマ法に同化されることはなかった。 774年,フランク王国がランゴバルドを征服したのちでも,ランゴバルド法は生残り,11世紀にいたると,裁判所でのランゴバルド法の解釈は急速な発展を示し,体系的,理論的研究の性質を帯びるようになった。パビアの法学校のように,ランゴバルド法やフランク=ランゴバルド法を解説する学校も生れた。

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