世界の観光地名がわかる事典 「ロッシオ広場」の解説 ロッシオひろば【ロッシオ広場】 ポルトガルの首都リスボンの市街中心部にある広場。リベルダーテ大通りとバイシャ地区を結ぶ地点に位置している。◇広場中央にポルトガル国王ペドロ4世のブロンズ像があり、正式名称は「ペドロ4世広場」というが、一般には「公の」という意味の「ロッシオ」の通称で親しまれている。広場の周囲にはカフェやみやげ物店、18~19世紀の古い建物が建ち並び、リスボンの観光ポイントの一つであると同時に、鉄道、地下鉄、バスなどの交通の要になっている。ペドロ4世のポルトガル国王の在位は、1826年3月10日から同年5月28日までの3ヵ月弱しかなく、むしろ、初代ブラジル皇帝ペドロ1世(ドン・ペドロ・プリメイロ)という名前のほうがよく知られている。王太子だったペドロ4世は、1808年のナポレオン軍のリスボン侵攻を目前に国王マリア1世とともにブラジルのリオデジャネイロに逃れた。ペドロ4世は1821年の宮廷のリスボン帰還後も摂政としてブラジルに残り、翌1822年にブラジルの人々に擁立されて独立を宣言し、皇帝ペドロ1世となった。ポルトガル国王ジョアン6世後、ペドロ1世はペドロ4世として王位に就いたが、短期間で娘マリア2世に譲位している。この後、マリア2世の即位を認めずに王を僭称(せんしょう)した弟のミゲルと戦い、マリア2世のポルトガル国王の即位に貢献している。 出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報