日本大百科全書(ニッポニカ) 「ワルハラ」の意味・わかりやすい解説 ワルハラわるはらValholl 北欧神話の主神オーディンがアースガルズに所有する館(やかた)の名。ワルハラは「戦死者の館」を意味する。その屋根は黄金の盾で覆われ、そこにある540の扉からはそれぞれ一度に800名の軍勢が打って出られるという。戦場で勇敢に戦って死んだ勇士たちは、オーディンの命を受けたワルキューリによってこの館に集められ、世界の終末に来襲する巨人勢に備え昼は武事に励み、夕べは宴会を楽しむ。人々は天に昇る火葬の煙から天界に死後の世界を想像したらしく、ワルハラ信仰はバイキング時代から由来するとされる。[谷口幸男] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例