アフ(その他表記)Ahu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アフ」の意味・わかりやすい解説

アフ
Ahu

東ポリネシア,イースター島の祭祀遺跡にある構築物。長方形の壇で両袖に張出し部をもつものも多い。 T.ヘイエルダール隊は島の南東部のビナプ遺跡などを調査したが,その結果,前期には単なる祭壇で上に石像はなく,巨大な石を積んだ内側に石や土を入れており,海側の石壁が高く陸側には舗装された斜道がついている。中期には上に石像が載り,像は内陸を向いて立っていた。中期以降,アフの中に人を埋葬する例があり,後期には石像は倒され主として墓地として用いられた。年代は中期が 1100~1680年頃とされる。

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世界大百科事典(旧版)内のアフの言及

【イースター[島]】より

…伝承を信用すれば,王はタブーやマナに守られた神聖王としての性格が強い。
[モアイから鳥人へ]
 アフとよばれる石造の祭壇遺跡が約300発見されている。アフは中央および東ポリネシアでマラエとよばれる長方形に石を配置した儀礼用の祭壇に起源するものと考えられる。…

※「アフ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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