アンドラプラデーシュ州(読み)アンドラプラデーシュ(その他表記)Andhra Pradesh

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンドラプラデーシュ州」の意味・わかりやすい解説

アンドラプラデーシュ〔州〕
アンドラプラデーシュ
Andhra Pradesh

インド南東部,ベンガル湾にのぞむ州。州都ハイデラバード。テルグ語使用地域をまとめた言語州で,1953年,当時のマドラス管区から北部が分離して発足。 56年にハイデラバード州東半を加えて現在の州域が確定。西部はデカン高原,中央部はクリシュナ川,ゴダバリ川,ペンネル川流域の盆地丘陵,東部は諸河川の広い三角州を含む海岸平野である。2~9世紀には仏教文化が栄え,その美術はアンドラ美術として重要。 14世紀にイスラム勢力が侵入し,16世紀中頃には南部もその支配下に入り,17世紀にはデカンの諸王国もムガル帝国に併合された。イギリスの進出は,1611年にマチリパトナムに商館が建設されたのが最初で,植民地時代から言語州設立運動の最も盛んな地方であった。灌漑地ではサトウキビ,および同国有数の生産高を誇る米を産し,非灌漑地では綿花ラッカセイ,雑穀類のほか,国内の 40%を占めるタバコを産する。地下資源はマンガン雲母の生産が多い。ハイデラバードを中心に,繊維,製糖,製紙電機セメントなどの工業がある。面積 27万 5045km2。人口 6635万 4559 (1991) 。

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