アーレント(読み)あーれんと(英語表記)Hannah Arendt

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アーレント
あーれんと
Hannah Arendt
(1906―1975)

アメリカの政治学者、哲学者。ドイツのハノーバー生まれのユダヤ人女性で、ハイデルベルク大学で哲学者ヤスパースに学ぶ。ナチス政権成立後パリに亡命(1933)しユダヤ人救援活動に従事。のちアメリカに亡命(1941)。1951年に主著『全体主義の起原』を著し、ナチズムとボリシェビズムによる全体支配の成立の原因を国民国家の崩壊と大衆社会の出現などに求めた。またユダヤ人のナチス協力を論じたアイヒマン裁判の報告『イェルサレムアイヒマン』も多くの論争を巻き起こした。他の主要な著作に『人間の条件』(1958)、『革命について』(1963)などがある。[飯島昇藏]
『大久保和郎訳『イェルサレムのアイヒマン』(1969/新装版・1984・みすず書房) ▽大久保和郎・大島通義・大島かおり訳『全体主義の起原』全3冊(1972~1974/新装版・1981・みすず書房) ▽ジェローム・コーン編、齋藤純一他訳『アーレント政治思想集成』全2冊(2002・みすず書房) ▽M・カノヴァン著、寺島俊穂訳『ハンナ・アレントの政治思想』(1981/新装版・1995・未来社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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