イェルサレム(その他表記)Yerushalaim[ヘブライ],Jerusalem[英],al-Quds[アラビア]

山川 世界史小辞典 改訂新版 「イェルサレム」の解説

イェルサレム
Yerushalaim[ヘブライ],Jerusalem[英],al-Quds[アラビア]

中東パレスチナ地方の都市。ユダヤ教キリスト教イスラームの三大一神教の聖都。前10世紀ダヴィデ王により征服され古代ヘブライ王国(統一イスラエル王国ユダ王国)の首都となる。前6世紀,新バビロニアによってユダ王国が滅亡した後には,新バビロニア,アケメネス朝セレウコス朝シリア,ハスモン朝ローマ帝国ビザンツ帝国,アラブ諸王朝,十字軍マムルーク朝オスマン帝国などの支配下に置かれた。第一次世界大戦後,イギリス委任統治をへて,1948年新生イスラエル国家の首都となる。現在イスラエル国からの独立をめざすパレスチナ人もイェルサレムに対する政治的主権を主張しており,地域紛争の焦点となっている。

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旺文社世界史事典 三訂版 「イェルサレム」の解説

イェルサレム
Jerusalem

西アジア,東地中海に面するイスラエル共和国の首都で,ユダヤ教・キリスト教・イスラームの聖地
歴史上ではエジプトの砦として現れるのが最初で,ダヴィデ王以後ユダヤ民族国家の中心とされ,ヤハウェ神殿が建てられた。新バビロニア王国による破壊と支配ののち,ペルシア・セレウコス朝・ローマの支配下にはいり,幾多の反乱と破壊がくりかえされた。コンスタンティヌス1世の時期にキリスト教の聖地とされたが,637年イスラーム勢力の支配下にはいり,十字軍によるイェルサレム王国(1099〜1291)の時期を除いてイスラーム勢力の支配下にあり,イスラームの聖地の1つとされ,20世紀に至った。第一次世界大戦後はイギリスの委任統治地にはいり,1948年以降はイスラエル共和国とヨルダン王国に分割されたが,67年の中東戦争でイスラエルに全面占領されて現在に至る。

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