イブプロフェン

化学辞典 第2版 「イブプロフェン」の解説

イブプロフェン
イブプロフェン
ibuprofen

2-(4-isobutylphenyl)propionic acid.C13H18O2(206.29).(4-イソブチルフェニル)酢酸エチルに炭酸ジエチルを反応させて2-(4-イソブチルフェニル)マロン酸ジエチルとし,メチル化後,加水分解(脱炭酸)して合成する.無色結晶.融点75~77 ℃.多くの有機溶媒に易溶,水にほとんど不溶.非ステロイド性の消炎鎮痛解熱薬で,アスピリンの16~32倍の作用を有する.LD50 1255 mg/kg(マウス経口).[CAS 15687-27-1]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

知恵蔵mini 「イブプロフェン」の解説

イブプロフェン

医療用医薬品市販風邪薬などに配合されている成分。痛みや発熱を引き起こすプロスタグランジンの合成を抑え、風邪に伴う喉の痛みや発熱の緩和に効果があるとされている。少量で効果がある一方で、胃腸障害や無菌性髄膜炎副作用として挙げられている。2018年1月8日、同成分の摂取男性不妊症につながる可能性があると指摘する研究結果が米国科学アカデミー紀要(PNAS)に発表された。

(2018-1-11)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

デジタル大辞泉プラス 「イブプロフェン」の解説

イブプロフェン

薬に含まれる成分のひとつ。解熱鎮痛成分があり、かぜ薬、鎮痛薬などに含有。商品名ではブルフェン(科研製薬)、イブ(エスエス製薬)などが知られる。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のイブプロフェンの言及

【解熱鎮痛薬】より

…このような作用をもつプロスタグランジンの生合成を抑制すれば,炎症痛を和らげることができる。アスピリンのほか,この系統に属する薬物としては,インドメタシン,イブプロフェンなど多数が実用化されている。アスピリン様薬物は,炎症痛を抑えるという意味のほかに,炎症性の浮腫を抑えるという意味から抗炎症薬の定義に適合する薬物である。…

※「イブプロフェン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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