コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

インド経済自由化(読み)いんどけいざいじゆうか

知恵蔵の解説

インド経済自由化

1991年にインドの保有外貨が底をつき、デフォルト(債務不履行)寸前になった経済危機を切り抜けるため、当時のナラシマ・ラオ政権が実施した「新経済政策」で始まった経済改革。インドではそれ以前、生産の多くは公営企業が担い、主な価格が統制される社会主義型計画経済を取り込んだ「混合経済」が行われていた。91年7月にラオ政権が発表した新経済政策では、市場原理と競争重視の政策に転換が図られた。具体的には、産業・貿易の許認可制度を撤廃し、公営企業が独占していた産業への民間参入、関税引き下げ、外国企業の出資制限の緩和などである。当時の政権で舵取り役を担ったのは、現首相であるマンモハン・シン財務相、現在の計画委員会副委員長であるアルワリア財務次官ら。自由化政策は、その後の各政権が継承し、先進諸国からの投資が促進され、経済は順調な発展を見せた。91年度に0.9%だった実質成長率は90年代半ばに年率6〜7%に伸び、2003〜05年度も7〜8%を保っている。乗用車生産が年100万台を超えた自動車市場、家電、携帯電話市場などいずれも急成長を見せている。

(竹内幸史 朝日新聞記者 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

鑑定留置

被疑者・被告人が精神障害などで刑事責任能力を問えない可能性がある場合に、精神・心身の状態を鑑定するため、被疑者・被告人を病院などの施設に留置すること。捜査機関が裁判所に請求し、認められた場合に、期限を...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android