ウイルス性発疹症(読み)ういるすせいはっしんしょう

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ウイルス性発疹症
ういるすせいはっしんしょう

発疹を生ずるウイルス性疾患をさすが、近年、麻疹、風疹、伝染性紅斑(こうはん)(リンゴ病)、水痘(水疱瘡(みずぼうそう))などのように発疹の性状や臨床経過から診断できる古典的なものを除き、発疹を伴う夏かぜ症候群として知られるような非特異性のものを、新しいウイルス性発疹症とよぶようになった。最近のウイルス学的検索の進歩で、病原診断が可能となるにつれて明らかにされてきたものである。この病原ウイルスの大部分はエンテロウイルス(腸内ウイルスで、これにはポリオウイルス、コクサッキーウイルス、エコーウイルスが含まれる)やアデノウイルスである。このうち、エンテロウイルスの数種による口内疹を伴うものは手足口病、また主としてコクサッキーウイルスA群により口内に水疱を生ずるヘルパンギーナなどは独立疾患として扱われる。いずれにしても、ウイルスに対する効果的薬剤のまだない現在、治療としては、発疹に伴う発熱、下痢、髄膜炎などの症状に対する療法が主となる。感冒様症状を伴うことが多いので、有熱期間中は安静を守り、水分を補給するとともに、消化管に負担をかけない消化のよい食事をとり、解熱剤を投与する。[柳下徳雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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