ウマリー(その他表記)Ibn Faḍl Allāh al-`Umarī

改訂新版 世界大百科事典 「ウマリー」の意味・わかりやすい解説

ウマリー
Ibn Faḍl Allāh al-`Umarī
生没年:1301-49

マムルーク朝時代の代表的な百科全書的学者の一人。ダマスクスで生まれ没した。カイロアレクサンドリアなどで,教師裁判官を務める。文学,歴史,地理,書記術などに優れ,それぞれの分野著書がある。主たる業績地理学の大著《諸国道里一覧》で,同時代のエジプト,シリア,ヒジャーズ,そのうえモンゴル,トルコ,クルドなどの諸族の地方についても詳しく,地誌,人物誌,博物誌など,多彩な記述で貴重な情報を提供する。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のウマリーの言及

【百科事典】より

…また,マムルーク朝の文書行政にたずさわる書記(カーティブ)のなかから,さらに体系的な形で〈知の総合〉を行う者が現れた。その代表が,エジプトの三大百科事典家といわれるヌワイリーウマリーカルカシャンディーである。 マムルーク朝のスルタン,ナーシル(在位1293‐94,1299‐1309,1310‐41)の下で軍務庁や監査庁の長官を歴任したヌワイリーは,晩年の二十数年を費やして書記のための知識を総合した《窮極の目的Nihāya al‐arab》31巻を完成した。…

※「ウマリー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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