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博物誌 はくぶつし Historia naturalis

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

博物誌
はくぶつし
Historia naturalis

ローマの学者プリニウス百科全書。 37巻。 77年にのちの皇帝ティトゥスに捧げられた。第1巻は目録と,典拠に使ったギリシア・ラテンの文献の表から成り,第2巻は宇宙科学,第3~6巻は地理と民族学,第7巻は人類学と人体生理学,第8~11巻は動物学,第 12~19巻は植物学,第 20~27巻は植物の医学的効用,第 28~32巻は動物からとれる薬,第 33~37巻は鉱物学と冶金学を扱い,鉱物絵具,宝石を含む。

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博物誌
はくぶつし
Histoire naturelle générale et particulière

フランスの博物学者ジョルジュ・ルイ・ド・ビュフォンの著書で,百科事典の性格をもつ。国王庭園の監督官であった著者が,学者,文人の協力のもとに計画。生前 1749~89年に 36巻,死後後継者によって8巻が加えられ,最終的に 44巻の大著となった。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

はくぶつ‐し【博物誌】

自然界の事物・現象を総合的に記述した書。
[補説]書名別項。→博物誌

はくぶつし【博物誌】[書名]

《原題、〈ラテン〉Historia Naturalis》古代ローマの理科全書。大プリニウス著。77年完成、全37巻。当時の博物学の集大成で、総項目数は2万。
《原題、〈フランス〉Histoires naturellesルナールの詩的散文集。1896年刊行。さまざまな生き物の姿を短い文章で、ときにユーモアを交え表現した作品。

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世界大百科事典 第2版の解説

はくぶつし【博物誌 Histoire naturelle générale et particulière】

フランスの博物学者ビュフォンが,解剖学者ドーバントンL.J.M.Daubenton(1716‐1800)ら数人の協力者を得て著述した大著。全36巻で地球,人類,四足獣に関する15巻(1749‐67),《鳥類の博物誌》9巻(1770‐83),《補遺》7巻(1774‐89),《鉱物の博物誌》5巻(1783‐88)からなる。さらに著者の死後博物学者ラセペードLacépède(1756‐1825)により《虫類,魚類,クジラ類》8巻(1788‐1804)が出版された。

はくぶつし【博物誌 Naturalis historia[ラテン]】

プリニウスの著作。全37巻。紀元77年に完成し,ウェスパシアヌス帝の息子のティトゥス(後に皇帝,在位79‐81)に捧げられた。上梓は死後,甥の小プリニウスによってなされた。冒頭の献呈の序文に続き,第1巻は後続36巻分の目録と彼が典拠としたおもな著作者名を列挙する。全巻を通して参考にした人たちはローマ人146名,外国人327名。大小項目数は合計約3万5000に達する。第2巻:宇宙誌,第3~6巻:地理,第7巻:人間論,第8~11巻:動物誌,第12~19巻:植物誌,第20~27巻:植物薬剤,第28~32巻:動物薬剤,第33~35巻:金属とその製品(絵具を含む),薬剤,その他,絵画,建築,彫刻のこと,第36~37巻:鉱物,宝石とそれらの薬剤。

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大辞林 第三版の解説

はくぶつし【博物誌】

博物学的な観察や研究を記述したもの。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の博物誌の言及

【自然誌】より

…自然の動物,植物,鉱物,また広くは天体,気象,地理や住民についても,網羅的に記載した編纂物を言い,〈博物誌〉とも呼ばれる。自然誌は〈自然について誌したもの〉という意味であるが,中国では誌を〈志〉とも書き,《漢書》以来〈天文志〉〈地理志〉〈食貨志〉などと呼ばれていた。…

【怪物】より

… 怪物に関する記録はギリシア・ローマ時代から中世にかけて,当時まだ未知の世界であった北方ヨーロッパ,アジア,アフリカの自然誌あるいは紀行文の形で開始された。その代表的著作大プリニウスの《博物誌》は,アレクサンドロス大王のインド遠征によってもたらされた情報などを基に,見知らぬ土地の人間や動植物を怪物として記録したものを含んでいる。そこには,アマゾン(好戦的な女族で,右の乳房を切り取っている),アンティポデス(足が逆向き),アストミ(口がなく,リンゴなどの香を嗅いで生きている),ブレミュアエ(頭を持たず,胸に顔が付いている),スキアポデス(大きな1本足を日傘のように使う)ほか,無数の異様な民族が挙げられている。…

【自然誌】より

…自然の動物,植物,鉱物,また広くは天体,気象,地理や住民についても,網羅的に記載した編纂物を言い,〈博物誌〉とも呼ばれる。自然誌は〈自然について誌したもの〉という意味であるが,中国では誌を〈志〉とも書き,《漢書》以来〈天文志〉〈地理志〉〈食貨志〉などと呼ばれていた。…

【進化論】より

…フランス進化論の皮切りというべき著作は,モーペルテュイの《人間と動物の起原》(1745)で,モーペルテュイはまた遺伝学の先駆者としても評価されている。ビュフォンは大著《博物誌》(1749以降)の諸巻で進化をほのめかしているが,反対の意味にとれる記述もある。彼は地球の年齢を《創世記》にもとづくよりはるかに長大なものとし,それを測定するための実験も試みた。…

【博物学】より

…元来は,主として天然に存在する多様な動物,植物,鉱物(つまり自然物)の種類,性質,分布などの記載とその整理分類の学であった。その成果が自然誌(博物誌)であるから,博物学は自然誌学であったともいえる。古くは自然現象や地理,住民,産物なども対象とする自然学に包含されていたが(アリストテレスなど),科学の分化・発展にともない狭義の自然科学が確立されるにつれて,それと対置されるようになった。…

【医学】より

…また,ローマの支配地の拡大にともない,珍しい動植物の収集がおこなわれたが,これも学問的興味というより,収集自体を楽しむことが目的であったようである。生物学史と医学史との関係で注目されるのは,ギリシア人たちの医学的知識を集大成したA.C.ケルスス,約600種の植物の薬効について記載したP.ディオスコリデス,および37巻の《博物誌》を編集した大プリニウスらである。《博物誌》は昔の学者の動植物の記載を集めたものであるが,食用,薬用のほか道徳的教訓としての効用の面から集めている。…

【怪物】より

… 怪物に関する記録はギリシア・ローマ時代から中世にかけて,当時まだ未知の世界であった北方ヨーロッパ,アジア,アフリカの自然誌あるいは紀行文の形で開始された。その代表的著作大プリニウスの《博物誌》は,アレクサンドロス大王のインド遠征によってもたらされた情報などを基に,見知らぬ土地の人間や動植物を怪物として記録したものを含んでいる。そこには,アマゾン(好戦的な女族で,右の乳房を切り取っている),アンティポデス(足が逆向き),アストミ(口がなく,リンゴなどの香を嗅いで生きている),ブレミュアエ(頭を持たず,胸に顔が付いている),スキアポデス(大きな1本足を日傘のように使う)ほか,無数の異様な民族が挙げられている。…

【技術史】より

…そこではエウパリノスEupalinos(前6世紀のギリシアの技術者)やアルキメデスや李冰(りひよう)や飛驒工(ひだのたくみ)などがあげられている。このような扱い方が支配的だった時代に,ウィトルウィウスの《建築十書》や大プリニウスの《博物誌》や中国の〈考工記〉が,メカニズムや材料を中心とした技術の扱いを示していることは注目に値する。 中世では伝統が重んじられていたので,新機軸よりも信頼性や洗練度が重視され,技術は芸術に近いものになった。…

【自然誌】より

…自然の動物,植物,鉱物,また広くは天体,気象,地理や住民についても,網羅的に記載した編纂物を言い,〈博物誌〉とも呼ばれる。自然誌は〈自然について誌したもの〉という意味であるが,中国では誌を〈志〉とも書き,《漢書》以来〈天文志〉〈地理志〉〈食貨志〉などと呼ばれていた。…

【真珠】より

…英語のパールはラテン語の〈ペルナperna〉(貝の一種)からきているが,ラテン作家はもっぱらギリシア語系の〈マルガリタmargarita〉を使っており,大プリニウスもその点では同様である。プリニウスの《博物誌》第9巻には,〈受胎の季節になると貝は口をあけ,天から降ってくる露を吸いこむ。こうして受胎した貝から生まれてくるのが真珠である〉とある。…

【博物学】より

…元来は,主として天然に存在する多様な動物,植物,鉱物(つまり自然物)の種類,性質,分布などの記載とその整理分類の学であった。その成果が自然誌(博物誌)であるから,博物学は自然誌学であったともいえる。古くは自然現象や地理,住民,産物なども対象とする自然学に包含されていたが(アリストテレスなど),科学の分化・発展にともない狭義の自然科学が確立されるにつれて,それと対置されるようになった。…

【バジリスク】より

…別名バジリコックBasilicock,コッカトリスCockatrice。頭に王冠の形の斑点を持つ蛇で,毒気が強く,視線に会うと死ぬと大プリニウスの《博物誌》にはある。その名はbasiliskos(ギリシア語で〈小王〉の意)に由来する。…

【ヒッパロスの風】より

…前1世紀のギリシア人ヒッパロスHippalosが発見したという伝承によってこの名で呼ばれるが,実際にはギリシア人以前にフェニキア人,インド人などが利用していたと考えられる。この風による航海について正確に記述しているのは1世紀の大プリニウスであり,彼の《博物誌》には〈アラビア南部のオケリスからヒッパロスの風を利用してインド南西部海岸のムジリスに至る航路がある。その間,片道40日を要する〉とある。…

【プリニウス[大]】より

…古代ローマの博物誌家。イタリアのコモに生まれ,かなり若くしてローマに出て,文学,法律,雄弁術を学び,軍人としての訓練も身につけた。…

【分類】より

… 西洋で分類の基礎をつくったのはアリストテレスで,おもに動物について分類体系をつくり(図1),その弟子のテオフラストスが植物分類を試みた。ローマ時代の大プリニウスの《博物誌》は天,地,人にわたっての総括の試みである。インドでは天,地,人を区別せず,パクダ・カッチャーヤナのように地,水,火,風,苦,楽,魂を要素とするような哲学をつくったが,これらは構成要素であって分類とはいえず,普遍者を重んじるインドでは一般に博物学は発達しなかった。…

【ラテン文学】より

…ほかにウェレイウス・パテルクルスVelleius Paterculus,クルティウス・ルフスCurtius Rufus,フロルスなどの歴史家の名がみられる。またそのほかの散文作家には,小説《サテュリコン》の作者ペトロニウス,百科全書《博物誌》の著者の大プリニウス,《書簡集》を残した雄弁家の小プリニウス,農学書を残したコルメラ,2世紀に入って,《皇帝伝》と《名士伝》を著した伝記作家スエトニウス,哲学者で小説《黄金のろば(転身物語)》の作者アプレイウス,《アッティカ夜話》の著者ゲリウスなどがいる。 詩の分野ではセネカの悲劇のほかに,叙事詩ではルカヌスの《内乱(ファルサリア)》,シリウス・イタリクスの《プニカ》,ウァレリウス・フラックスの《アルゴナウティカ》,スタティウスの《テバイス》と《アキレイス》など,叙事詩以外ではマニリウスの教訓詩《天文譜》,ファエドルスの《寓話》,カルプルニウスCalpurniusの《牧歌》,マルティアリスの《エピグランマ》,それにペルシウスとユウェナリスそれぞれの《風刺詩》などがみられる。…

※「博物誌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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